*チベットトラブル続きの旅* 旅の薦めvol.2
2016年8月、中国人なら誰しも死ぬまでに一度はいってみたいと憧れるチベットへ行った。
中国滞在してる間、だいたい月に一度旅行をしていたのだが、チベットは1番の特殊な旅先だった。
特殊な理由はもちろんチベットの現代に至るまでの歴史を見ればすぐわかる。
政治的な見解は避けるべく、詳細については省くがチベットに住む人口の9割はチベット人である。一方チベットにいる警察官、軍人のの95%は漢民族であり、2017年現在中国の領土としてその管理下にある。
そのような複雑な環境にあるため、チベット旅行をする際に外国人は様々な制限が設けられている。
主な制限とは①チベットには中国政府からの許可証が必要②ツアー会社経由で現地のガイド、車を事前に確保しなければその許可証は取得できない③チベット内においても原則ガイドと共に行動し、事前の申請以外のエリアには行くことは認められない。
といったものである。
そのため外国人である日本人がチベットに旅行する際には恐ろしくお金がかかることになる。
僕は基本バックパックの安旅行が中心であったため、チベットほどお金のかかった旅はなかった。
日本のツアー会社では高くつくため、中国の旅行会社数社に見積りを出し、1番安いツアー会社を選んだにも関わらず上海から4日間のツアーで1万元(当時のレートで約20万円)もかかってしまった。
チベットは中国とネパールの間にある広大な土地で西蔵と呼ばれており、ヒマラヤ山脈にも接していることからわかるように、高度が恐ろしく高い土地である。今回向かった先はチベットの聖都ラサ。
日本はもちろん、上海からも直通でラサには行けないし、世界で1番高所を走る青蔵鉄道にどうしても乗りたい!という強い希望があったため、上海からまず蘭州に飛行機で入り、蘭州から青蔵鉄道を丸一日乗りラサに入るというプランを立てた。
大まかなプランは以下の通り
1日目:
上海から蘭州まで飛行機で3時間。蘭州で半日市内観光をし、夕方蘭州駅から青蔵鉄道乗車。
2日目:
夕方まで青蔵鉄道で4000メートル超の眺めを楽しむ。夕方終点ラサに到着。
3日目:
ラサ市内観光。世界遺産ポタラ宮殿、ジョカン寺、メインバザールなど。
4日目:
ラサ郊外観光。
5日目:
昼の飛行機で西安へ。
情報をネットで探しまくり、会社の若手2人を誘い日程、旅程を決めるというだけでもかなり時間を要したが、なんとか飛行機、鉄道、ガイドなど一通り抑えることができた。
そしてやっと手に入れた許可証がこちら。
通常の旅行と比較して遥かに事前の準備、情報収集が必要であり、旅行会社とのやり取りにも神経を使ったため、許可証が無事送られてきた時は皆ではしゃいでしまったほどだ。
その後は荷物の準備などに取り掛かるわけだがこれも、通常の旅よりも色々と気を使わなければならない。
1番の理由はラサの高度にある。標高が4000メートル近くあるため高山病にかかる恐れがあるのだ。
最初は高山病なんだそれ笑、といった程度の認識であったが、高山病について調べれば調べるほど舐めてはいけないものだと考えを改めるようになった。
ラサは富士山の頂上に
この時、僕たちはこれから降りかかる苦難の連続など全く知りもしなかった。。。