*上海での生活*旅の薦め! vol.11
不動産に関して
上海には5万人もの日本人が住んでいるが、賃貸用マンションの数はかなり少ない。中国では家を持っていない男は結婚対象にすらならないし、不動産の価格も毎年10%以上上がることも多いため賃貸のニーズが少ないのではないかと思う。実家から通えない学生は安い寮か汚いアパートを複数人でシェアすることが多い。上海には日本のように中間レベルのマンションは無く、どぎつい汚く安い物件か超高級マンションどちらかしかない。そのため上海に派遣される日本人は超高級マンションに住むしかないのである。
勿論会社が許容できる上限はあるので、毎年賃料が恐ろしい勢いで上がっていくことで転居しなければならない同僚が何人もいた。
中国の不動産バブルは恐ろしい。
交通に関して
中国では日本と比べてタクシーが安いのでよく乗った。30分くらい乗っても五、六百円程度で、地方に行くと更に安い。中国では車を買える人間は偉いという認識?があるらしく、歩行者優先ではない。多くの運転手の運転は荒く、安物のタバコを吸いまくるので車内が臭い。赤色のタクシーはぼったくりで有名なので乗らないようにしよう。
地下鉄もかなり整備されており、大体のところは地下鉄でいくことができる。運賃も非常に安く初乗り40円程からどんなに乗っても70円程度で乗れる。日本と異なるのは改札に交通カードをかざしても自動でゲートが開かないこと。カードをかざした後に手動で鉄の棒を回転させて中に入る必要がある。また、改札の目の前に警察官がいて、荷物を持っている人は飛行場のように荷物を機械の中にくぐらせる必要がある。危険物がないかモニターで確認するわけだ。これらが改札で渋滞を生む原因となり、意外と時間を取られイライラする。
更に異なる点としては、次々地下鉄は来るが時刻表は存在しないこと。車内の座席はカバーがかかっておらず非常に硬いこと。車内をビラ配りと多様な乞食が徘徊することが挙げられる。
慣れると気にしなくなるが、降りる人を待たずに乗車してくるので、降りる際は死にもの狂いにならなければならない笑
あと注意すべきこととして、同じ駅内の他の路線に乗り継ぎの際に尋常じゃなく歩く必要がある。これびっくりするくらい歩くことになります。
こうやってみるとやはり日本の地下鉄とはかなり異なる部分は多いと言える。
最後に
中国人女性は毛の処理を一切しない人が殆ど。ということはヒゲはもちろん脇にも毛があるということ。夏場女性の半袖から覗く毛はいつまで経っても慣れなかったね。。
*水墨画の世界へ 黄山続編*旅の薦め!vol.10
朝4時半。もちろん日は出ておらず真っ暗だが、殆どの宿泊客は起きて出発の準備をする。
5月と言えども、朝晩は寒いのでカップ麺を食べながら出発。
朝の黄山は真っ青で物音1つしない世界が広がる。
黄山はたくさんの観光客が押し寄せるが、殆どの人が当日に下山する。前回書いたとおり黄山には66もの峰がある。当然日帰りでは全ての峰は勿論として、最も見るべき景色を見ずして下山しなくてはならない。黄山の西半分には西海大峡谷というエリアが広がっており、この西海大峡谷の景色は世界のどこよりも絶景なのだ。しかしこの西海大峡谷、黄山の峰の中でも奥地、かつ一本道でありショートカットできないため、通過するだけでも約6時間かかる。
山のてっぺんから谷底まで下りまた山頂まで登るこの道は、人もほぼ出くわさず近道も無いため、一度足を踏み入れると自力で歩き切らなければならない。
こんな感じで山肌に備え付けられた石階段を伝っていく。
急な傾斜、手すりのない階段もあり、まさにしがみつきながら下る。永遠と下る。膝が笑うとはこのことかと噛みしめ始めたその時野犬が2匹飛び出してきた。タイの北端で野犬に出くわし死にかけたトラウマがあったのでめちゃくちゃ焦る。
だがよく見ると可愛らしい犬だった。
どうやら谷底にある清掃員用の住処で飼われているようだ。後ろを向くと寄ってくるが、こちらが近寄ろうとすると逃げる。山を降り始めて2時間超誰にも出くわしていなかった不気味さと孤独を癒してくれた。
犬には会えたが人には会えぬまま谷底に到着、そこからはひたすら登る。行けども行けども階段。絶景がなければ諦めてしまうのではないかと思うほど。だが、谷底までの景色とは全然異なる美しい景色を見ることができるので足に自信があるうちに行くのをお勧めしたい。
谷底からこの小橋まで約2時間半。ここまでこればあと30分で西海を制覇することになる。この小橋くらいでやっと反対側から来た登山客数名と出くわす。彼らはこれから長い地獄が待っているのを知らない。場所によっては怪我人が出てもおかしくないし、怪我をしても救助はおろか見つけ出してくれない可能性もある。
でも、最高。景色で感動するってことを初めて知った。
西海を踏破するといつの間にかたくさんの観光客。おまえら西海見んで帰っていいのか?と思いながら下山ルートへ。西海を見た後ではどの峰も物足りないと感じさっさとロープウェイで下りる。この時まだ14時。
2日目は計7時間山を上り下りしたのでまさにへとへと。そのまま上海へバスで帰ることもできたが、今回は様子見ということで、事前に予約しておいた山の麓の宿で午後はずっと寝て、翌朝のバスで上海に帰りました。
また来たいと強く思える場所でした。
*仙人の住む山 黄山へ*旅の薦め!vol.9
上海駐在時代にあちこち旅行をした。
その中で断トツで1番良かった旅先が「黄山」だった。
安徽省にある中国初の複合世界遺産である。中国には多くの山があるが、「黄山を見ずして、山を見たと言うなかれ」と言われるほど有名な山である。
黄山は66もの様々な峰が連なっており、上海を朝に出発し、山上で一泊すれば1泊2日でほぼ全ての峰を巡り上海に戻ってくることができる。
上海からはバスで6時間ほど。日に1便飛行機もあるが天候不良で飛ばないことも多いらしい。上海南駅から直通バスが何本も出ているが常に満席。事前にチケット購入が必要となる。
僕が訪れたのは16年の5月。祝日含めた週末3連休だったこともあり、黄山に着くのに8時間かかった。黄山のバス駅で降りてからはロープウェイ乗り場までバスで行く必要がある。
入山料は180元で冬はもう少し安い。ロープウェイ乗り場から登ることも可能だが、山上でも恐ろしく歩くことになるので基本的にはロープウェイを使おう。
ロープウェイを降りるとこんな感じ。
黄山は「奇岩、雲海、松」が有名なのだが、どこに行ってもその3つが溢れており圧倒される。また、66もの峰があるため景色に飽きずに歩き回れるのが良い。
1日目は黄山に着いたのが遅かったため4時間ほど歩いた程度だったが、獅子峰付近で美しい日の入りを眺めることができた。
山上にはいくつか宿があり、中でも安いところを選べば素泊まり3000円程度だ。部屋は一部屋12人くらいのドミトリー形式で男女別。金を出せばちゃんとしたホテルもあるので、見知らぬ中国人と一緒が厳しければそうすると良い。宿にはシャワー、電気ケトルが備わっている。山上は物価が高いのでカップ麺等を用意して行くのがオススメ。
中でも、火もお湯も使わずにできるインスタント丼がオススメだ。
容器の中にはサトウのご飯的な白米と具の他にホッカイロのようなものと魔法の水が入っている。この魔法の水をホッカイロにかけると一瞬で沸騰し、熱々のチンジャオロース丼が食べられる。予想外の美味しさに通販で取り寄せたくらいにハマってしまった。日本でも買えたらいいのに。。
山道にテントを設置しキャンプをしている人もいた。山上は街灯も少なく夜は特に静かなのでテント張って寝るのもいいなと思う。
翌朝は日の出を見るため大体21時には寝た。
続く
*世界遺産 兵馬俑!*旅の薦め!vol.8
西安と言えば、かつて世界一栄えていたこともあるあの「長安」である。
かなり内陸に位置しており、シルクロードの出発地点ということで砂漠の入り口でもあるわけだが、確かに日中は多くの人が行き交い賑やかだ。市街は確かに碁盤の目になっており、迷うことも殆どない。
この地方の名物は麺、特に刀削麺が有名。
いたるとこに麺屋が並んでおり、上海と比較してかなり安くて美味い!
麺は太く平べったいものが多く、他の麺と比較するとかなりモチモチ。
ここでは本当にどの種類の麺を食べても美味かった。炒飯などもこの地方特有の香辛料を使っており、癖は多少あるが上海などと比べるとかなり美味く、西安料理は日本人の舌にあう珍しい中国料理だと感じた(個人の見解です)
西安に来た一番の理由はもちろん兵馬俑。世界史の教科書に必ず写真の載っているあれだ。
調べたところ兵馬俑のある場所までは地下鉄は通っておらず、西安駅からバスで小1時間とのこと。遅めの朝飯を食べてのんびり駅に向かった。
バス停を探すとそこには見たことのない長蛇の列。中国は土地もでかいが人の数も多すぎるのでどこに行っても人ゴミがすごいのだが、西安駅で兵馬俑行きのバスを待つ行列は上海ディズニーよりも凄まじく、バスに乗るまでに炎天下の中2時間以上かかった。
バスで行く方は朝一にバス停に向かうことをお勧めする。
そして兵馬俑についてからも物凄い人。そして冷房が無いのでくそ暑い。
兵馬俑とは秦の始皇帝の墓に供える埴輪のようなものであり、つい50年ほど前に農民が掘り起こすまでその存在が知られていなかったものである。
駐車場にいた始皇帝像。何故駐車場に作る…
兵馬俑のある敷地内は広く、現在は主に3つの大きな建物に囲われている。建物の中は薄暗く、蒸し暑く、人が大挙して押し寄せている。何千もの兵の像が並んでいる光景は圧巻だ。
兵馬俑のあるエリアの隣には始皇帝の広大な墓があり、兵馬俑のチケットがあれば無料で入ることができる。
こちらも世界遺産ではあるのだが、人が少なく、ただの広いキレイな庭のようなものであり、座る場所もあまりなければ見るものも殆どなかった。
帰りは西安市内までのバスに乗ったところ、地元の人たちが使うバスということでよく止まったため、市内まで2時間もかかった。
市内には博物館がいくつかと5重の塔みたいなものくらいしか見てみようと思うところはなかった。
西安はその街を外敵から守るべく、高い壁で街が覆われている。かつての人はこの城門からシルクロードを越えてヨーロッパまで行ったのだ。
歴史が好きな僕だが、残念ながら実際に壁を見てもそんなにピンとくるものはなかった。
色々中国を回ったが西安には他の土地ほど面白いものはない。ただ飯が美味い、それだけだ。
それでも西安に行きたい人は、郊外の有名な山に登り、敦煌まで足を伸ばしシルクロードを見て来ることをオススメしたい。
でも西安の夕焼けがすごく綺麗だったのはよく覚えている。
*ラサから西安へ*旅の薦め!vol.7
チベットではいくつかの寺院を巡った。
どれもスケールがでかくよかったが、チベットに行く際は市内はポタラ宮殿、ジョカン寺くらいで良いと思う。それ以外には僕は行けなかったが、郊外の3大聖湖とヒマラヤのふもとまで足を運ぶのがいいと思う。
3日目は寺を巡った後、自由時間に博物館へ行った。これがなかなか良く、暇な時間がある方にはオススメしたい。
ちょうど中国軍の軍人が大挙して押し寄せていたのでちょっとした緊張感があった。
そんなこんなでラサを出る日がやってきた。行きと同様ラサ空港でも飛行機が3時間遅延。トランプがあると時間を潰せるのでオススメです。
帰りは連れの2人は西安経由で上海へ、僕はせっかくなので1人で西安旅行をすることに。
西安空港から中国では初めての1人旅。
飛行機の遅延で西安市内に着く頃には夜の20時。1泊49元のカプセルホテルが思いのほか清潔で安心。
当然だが上海に比べると街の規模は小さく、出歩いて見てもやっている店はあまりなかった。
続く
*いざポタラ宮殿へ*旅の薦め!vol.6
8月5日
まだ頭痛が残っている。
この日から上海で申込んだツアーの始まった。ガイドはチベット族の35歳くらいの男。客は僕たち3人以外に3人の外国人がおり、皆頭痛を抱えていた。
まずはバルコルでヤクの乳を飲み、そのままポタラ宮殿へ
かつてはダライ・ラマが実際に住んでいた場所。建物は白、赤、黄色のみの色合いでとても美しい。確か黄色がダライ・ラマの部屋だとか。
中に入るには300元程度必要で持ち物チェックもある。残念ながら建物の中では写真を撮ることが禁じられていたため写真はなし。
めちゃくちゃ広く部屋も何百とあり、今でもチベット僧が修業し住んでいる。
1つの場所にこれでもかと仏像?が置いてあり、チベット僧がお経を詠んでいる。
簡単なチベット語で挨拶したところ「my friend どこから来たの?」と英語で話してくれた。現代のチベット僧は英語もできるみたいです。
ガイドの話によるとチベット人は今でも人が亡くなった時には鳥葬をするのだとか。
*ラサ観光と頭痛*旅の薦め!vol.5
8月4日続き
郊外には行けないという事実を知ったのは朝の9時。丸一日何かしらで時間を潰す必要があった。
特に思いつかなかったので適当に市内観光をすることにした。ラサ市内のど真ん中には世界遺産のポタラ宮殿があり、多くの観光客とそれ以上のチベット人で賑わっている。翌日に宮殿の中に入るのは決まっていたので宮殿の周りを散歩することにした。
標高が高いため雲が低い位置にあり、紫外線も恐ろしく強い。気温は8月でも20度程度だが日差しが強いため帽子、サングラス、日焼け止めは必須だ。
ポタラ宮殿はかつてのダライ・ラマの王宮であり、現在もチベット仏教の僧侶が修行をしている。外観には赤白黄色の三色しか使われておらず、何百もの部屋がありとてもでかい。チベット人はこの宮殿を祈りながら時計回りに周回することを重視しており、複数回周回する人もいるのだとか。宮殿内に入るにはチケットが必要で、チベット人は100円くらいだが外国人は4000円くらいかかる。とにかくでかく美しい宮殿は死ぬまでに一度は見ておいて損はないだろう。
正面から見るとこんな感じ
市街地には土産屋、レストランがたくさんあり買い物や食事には困らない。
昼ごはんを食べ終えたあたりから身体に異変が生じはじめる。頭が痛いのだ。
体内にある酸素は6時間ほどで消費されるらしく高地に行ったからすぐに高山病になるわけではない。じわじわと高山病になっていくのだ。
ひどい場合は死に至ることもあると聞いていたので、とりあえずバファリンを飲む。精神的なものかもしれないが効いた感じがした。程度の差はあれほぼ全ての旅行者が頭痛に悩まされるため、チベットに行く際は頭痛薬を忘れないようにしてほしい。
頭痛と闘いながらも午後からはバルコルを周ることに。バルコルはラサ市街のど真ん中にあるジョカン寺を囲むような形で存在する商店街だ。ここにはポタラ宮殿以上にチベット人が来ており、熱心に祈りを捧げている。
このバルコルももちろん時計回りに周回することがルールであるため、気づかずに逆周しないように。
夜はチベット料理のレストランに行ったが辛すぎてあまり食べれなかった。
そのレストランでは民族舞踊が観ることがてきたが、男性のほうが足取りが不安定で見ていて心配になるほどだった。
チベットは上海よりもだいぶ西側に位置するが、中国国内では時差を設定していないため、夜8時になっても明るかった。
しかし殆ど寝ておらず、歩き回って疲れたため9時に寝た。
続く